TiddlyWiki を開いた時に今日の日付の tiddler を表示する
「TiddlyWiki を開いた時にこういうことをしたい」というのは誰もが思うことらしく Google グループ にいくつか投稿されていました。
このエントリでは、その投稿を参考に「TiddlyWiki を開いた時に今日の日付の tiddler を表示する方法」の一例をご紹介。
手順
1)DefaultTiddlers が存在する場合は DefaultTiddlersTemplate という tiddler を作成し、その中に DefaultTiddlers のテキストをコピーしてください。
2)以下の tiddler を作成してください。
タイトル: DefaultTiddlersTweak *1
テキスト:
var defaultText = store.getTiddlerText("DefaultTiddlersTemplate"); var newText = new Date().formatString("[[YYYY-0MM-0DD]]") + (defaultText ? " " + defaultText : ""); store.saveTiddler("DefaultTiddlers", "DefaultTiddlers", newText);
タグ: systemConfig
3)TiddlyWiki を保存後リロードすると、今日の日付の tiddler が表示されます。
注意事項
- DefaultTiddlers を書き換えるため、リロード前に手順 1) を実施してください。
- DefaultTiddlers を書き換えるため、保存前にリロードしようとすると変更が保存されていないことを示すメッセージボックスが表示されます。
- tiddler のタイトルの日付の書式は YYYY-0MM-0DD を前提としています。他の書式にしたい場合は formatString のパラメータを変更してください。
参考記事
*1:既にこのタイトルの tiddler が存在する場合は、他のタイトルでも構いません
Google Chrome で TiddlyWiki を使うときにハマる二つのポイント
「Google Chrome」のバージョン 2 がリリースされたそうです。
数多くのバグが修正され安定して動作するらしいので、本格的に利用する人が増えるかもしれません。
その「Google Chrome」でいきなり TiddlyWiki を使うと次のポイントでハマるのでその解決方法をご紹介。
- ファイルが保存できない。
- TiddlyWiki の設定が保存できない。
ファイルが保存できない。*1
- TiddlyWiki のサイト(http://www.tiddlywiki.com/#TiddlySaver)から TiddlySaver.jar をダウンロードしてください。
- 編集したい TiddlyWiki ファイルと同じフォルダに TiddlySaver.jar をコピーしてください。
TiddlyWiki を開くときに TiddlySaver.jar をロードするため、表示が完了するまでに時間がかかるのが残念ですが、保存できないよりはいいということで。
TiddlyWiki の設定が保存できない。*2
- Google Chrome の起動パラメータに "--enable-file-cookies" を指定してください。
*1:もともと TiddlyWiki (の JavaScript の処理)だけで保存できるブラウザは限られています。
*2:オプションの設定(名前やバックアップの指定など)が保存できません。変更した設定は TiddlyWiki を開いている間は有効ですが、保存できないため開きなおすと元に戻ってしまいます。
一つの tiddler だけでタブを作成できるプラグイン - PartTiddlerPlugin
TiddlyWiki には、複数の tiddler を一つの tiddler にタブで表示する tabs マクロが標準で組み込まれています。
便利な機能ですが、tabs マクロを記述する tiddler とは別に、タブ毎の tiddler を作成しなければならないのが面倒です。
このタブ毎の tiddler 作成を不要にし、一つの tiddler だけでタブの作成を可能にするプラグイン「PartTiddlerPlugin」をご紹介。
プラグイン情報
インポートURL | http://tiddlywiki.abego-software.de/ |
---|---|
プラグイン名 | PartTiddlerPlugin |
書式
PartTiddlerPlugin を組み込むと tiddler のテキストを分割して構造化することができます。
<part partName [hidden]>any tiddler content</part>
- part タグで囲まれた部分(上記の any tiddler content)は「tiddlerのタイトル名/part名」で参照できます。同じ tiddler 内に記述されている part タグを参照する場合は「./part名」という記述が可能です。
- hidden は省略可能です。これを指定すると part タグで記述した部分は表示されなくなりますが、「tiddlerのタイトル名/part名」による参照は可能です。
使い方
tabs マクロの書式は以下のとおりです。*1
<<tabs Cookie名 "タブ1のラベル名" "タブ1の説明" [[タブ1のtiddlerのタイトル名]] "タブ2のラベル名" "タブ2の説明" [[タブ2のtiddlerのタイトル名]] ... >>
PartTiddlerPlugin を使うと、このタブの記述がどう変わるかを以下に示します。
PartTiddlerPlugin を使わない場合
次のように「tabs マクロを記述する tiddler」以外にタブ数分 tiddler の作成が必要です。
1)タブを記述する tiddler
<<tabs txtSampleTab "Sample1" "Sample1" TabSample1 "Sample2" "Sample2" TabSample2 >>
2)TabSample1
Sample1 タブの内容です。
3)TabSample2
Sample2 タブの内容です。
PartTiddlerPlugin を使った場合
次のように「tabs マクロを記述する tiddler」だけになりスッキリします。
1)タブを記述する tiddler
<<tabs txtSampleTab "Sample1" "Sample1" ./TabSample1 "Sample2" "Sample2" ./TabSample2 >> <part TabSample1 hidden> Sample1 タブの内容です。 </part> <part TabSample2 hidden> Sample2 タブの内容です。 </part>
*1:Cookie名は、TiddlyWiki のコードでは txt で始まり Tab で終わる命名規約(txtMainTab など)になっています。
TiddlyWiki の起動時に最近更新した記事を複数表示する - recent:N パラメータ
TiddlyWiki History からの Tips。
TiddlyWiki 2.4.1 から、TiddlyWiki の起動時に最近更新した記事を複数表示するURLパラメータ recent:N が追加されています。
TiddlyWiki History
- Add paramifier "recent:N" to show N most recently modified tiddlers on startup
tiddler を自由自在にリストアップするプラグイン - TiddlerListMacro
TiddlyWiki で tiddler をリストアップする場合、とりあえず組み込みの list マクロで可能です。
一覧の種類 | list マクロの記述 | サイドバーの該当タブ |
---|---|---|
アルファベット順の記事一覧 | <
|
「All」(全て)タブ |
存在しない記事一覧 | <
|
「More」(その他)-「Missing」(未定義)タブ |
リンクされていない記事一覧 | <
|
「More」(その他)-「Orphans」(未参照)タブ |
システム設定用記事一覧 | <
|
「More」(その他)-「Shadowed」(システム)タブ |
しかし、これではサイドバーのタブで表示しているものと同じなので、もっと条件に応じて絞り込みたくなります。絞込みは組み込みの list マクロでも filter 機能によってある程度実現できますが、このエントリでは、より高度な tiddler のリストアップ機能を提供するプラグイン「TiddlerListMacro」を紹介します。
プラグイン情報
インポートURL | http://jackparke.googlepages.com/jtw.html |
---|---|
プラグイン名 | TiddlerListMacro |
機能概要
「TiddlerListMacro」は、豊富な検索条件の指定と検索結果の表示の柔軟なカスタマイズという特徴を持ったプラグインです。
- 豊富な検索条件の指定
- 特定の文字列をタイトルやテキストに含む tiddler
- 特定のタグが指定されていたり、逆に特定のタグが指定されていない tiddler
- 検索結果の表示の柔軟なカスタマイズ
- ソート表示(昇順、降順)
- 表示する tiddler 数の制限
- 検索結果のフォーマットのカスタマイズ
- グルーピング表示
- 連番や合計の表示
パラメータ
パラメータ | 形式 | 意味 | 例 |
---|---|---|---|
top | 数字 | 表示する tiddler 数 | "10" |
tags | 文字列 | リストアップする tiddler のタグ (AND 結合)。- で始まる場合は除外 | "ToDo,Urgent,-Done" |
title | 正規表現 | リストアップする tiddler のタイトルを絞り込む正規表現 | "^[Pp]" |
text | 正規表現 | リストアップする tiddler のテキストを絞り込む正規表現 | "Searchtext" |
search | 正規表現 | リストアップする tiddler のタイトルまたはテキストを絞り込む正規表現 | "Problem" |
filter | JavaScript | フィルタ条件 | "tiddler.title.length<4 && tiddler.tags.contains('Idea')" |
format | 文字列 (固定) | リストのHTMLフォーマット。list (ul, default), nlist (ol), span, stack (div), csv, table. | "list" |
order | 文字列 | tiddler のソート順序。- は降順, + は昇順 | "-created" |
group | JavaScript | グルーピングするフィールド | tiddler.title.substr(0,1) |
customParameter | JavaScript | itemTemplateパラメータで使われるカスタムパラメータ | tiddler.text.match(/Version: (.*)/)[1] |
header | 文字列 | ヘッダー文字列 | "Tiddlers beginning with T" |
footer | 文字列 | フッター文字列 | "End of list" |
itemTemplate | Wikiテンプレート | %プレースホルダによるWikiテキスト | "%link\n%abstract\n%modified" |
groupTemplate | Wikiテンプレート | グループ毎の始まりに表示する%プレースホルダによるWikiテキスト | "!!%group" |
groupFooterTemplate | Wikiテンプレート | グループ毎の終わりに表示する%プレースホルダによるWikiテキスト | "----\n" |
dateFormat | 文字列 | 表示する日付のフォーマット | YYYY-MM-DD |
テンプレート プレースホルダ
itemTemplate パラメータに指定できるプレースホルダ
プレースホルダ | 意味 |
---|---|
%item | リストアップする tiddler の連番 |
%link | tiddler へのリンク |
%title | tiddler 名 |
%nolink | tiddler名(リンクなし) |
%abstract | tiddler のテキストの先頭 300 文字 |
%text | tiddler の全テキスト |
%tags | タグ(空白区切り) |
%created | 作成日 |
%modified | 更新日 |
%modifier | 最後の更新者 |
%group | グループ名 |
%custom | customParameterの評価結果 |
%count | リストアップされた tiddler 数 (footer のみ有効) |
使い方
タグを指定する
絞り込みに使うタグは tags パラメータで指定します。
除外したいタグの前には - を付けます。文字列複数のタグを指定する場合は、カンマ区切りで指定します。
例:Plugin タグがある tiddler をリストアップする。
<<tiddlerList tags:Plugin>>
例:Plugin タグがあり、Template タグがない tiddler をリストアップする。
<<tiddlerList tags:"Plugin,-Template">>
表示数や順序を指定する
表示数は top パラメータで、順序は order パラメータで指定します。
order パラメータには、タイトル(title)や作成日(created)、更新日(modified)が指定できます。
例:tags パラメータによってリストアップした最新作成日の tiddler のみ表示する。
<<tiddlerList tags:"Plugin,-Template" top:1 order:"-created">>
タイトルやテキストの条件を指定する
指定された正規表現にタイトル(title)、テキスト(text)、そのどちらか(search)が一致する tiddler をリストアップします。
例:タイトルまたはテキストに Plugin を含む tiddler をリストアップする。
<<tiddlerList search:"Plugin">>
例:タイトルが T で始まる tiddler をリストアップする。
<<tiddlerList title:"^T">>
フィルタで条件を指定する
より複雑な条件は filter パラメータで指定します。
例:現在の tiddler のタイトルがタグに指定されている tiddler をリストアップする。
<<tiddlerList filter:"tiddler.tags.contains(currentTiddler.title)">>
テーブルで表示する
tiddler の一覧表示のフォーマットは format パラメータで指定します。
format パラメータには list (ul), nlist (ol), span, stack (div), csv, table が指定できます。デフォルトは list です。
例:タイトルが T で始まる tiddler をテーブルで表示する。
<<tiddlerList title:"^T" format:"table" header:"Tiddlers beginning with T" footer:"%count items listed">>
グループ毎に表示する
グループ毎の表示は group パラメータで指定します。
例:日記を年毎にグループ分けして表示する。
(タグに journal が含まれていることと、タイトルが YYYY 形式で始まっていることが前提)
<<tiddlerList group:"tiddler.title.substr(0,4)" groupTemplate:"''%group''\n">>
tiddler の表示をカスタマイズする
リストアップされた tiddler の表示のフォーマットは itemTemplate パラメータで指定します。
例:tiddler のリンクに続けてその作成日を表示する。
<<tiddlerList itemTemplate:"* %link (%created)\n">>
TiddlyWiki のテーブルにソート機能を追加するプラグイン - TableSortingPlugin
TiddlyWiki の書式では、半角の縦棒「|」で区切って簡単にテーブルを記述できます。これだけでも便利ですが、テーブル機能をさらに便利にするプラグインがいくつか公開されています。
その中から、ソート機能を追加するプラグイン「TableSortingPlugin」をご紹介。
プラグイン情報
インポートURL | http://tw.lewcid.org/ |
---|---|
プラグイン名 | TableSortingPlugin |
使い方
次のような3列のテーブルがあるとします。
|列A |列B |列C |h
ソート可能にする
ソート可能にするにはテーブルのヘッダ行の前に |sortable|k と指定します。
|sortable|k |列A |列B |列C |h
これでヘッダ(列A、列B、列C)をクリックすると、クリックした列を対象にソートされます。
ソート済のテーブルを表示する
特定の列でソート済のテーブルを表示するには <
|sortable|k |列A |列B<<autosort>> |列C |h
これで列Bでソート済のテーブルが表示されます。
特定の列をソートできないようにする
特定の列をソートできないようにするには <
|sortable|k |列A |列B<<nosort>> |列C |h
これで列Bではソートできなくなります。
TiddlyWiki にはてブのようなタグクラウドを表示するプラグイン - TagCloudPlugin
TiddlyWiki に日々の記録やToDo、アイデアなどさまざまな情報を記入するとき、その種類を示すタグを付けると思います。どんなタグがいくつ使われているかはサイドメニューのタグ一覧で確認できますが、はてブのタグクラウドのように使用頻度に応じてタグの文字サイズが大きくなると、自分が興味があることや行動パターンの傾向などが分かりやすくなります。
このはてブのようなタグクラウドを TiddlyWiki に表示するプラグイン「TagCloudPlugin」をご紹介。
プラグイン情報
インポートURL | http://www.tiddlytools.com/ |
---|---|
プラグイン名 | TagCloudPlugin |
使い方
すべてのタグを表示する
すべてのタグを表示するには、次のように記述します。
<<tagCloud>>
表示したくないタグを指定する
表示したくないタグを指定するには、次のように記述します。
<<tagCloud tag tag tag...>>
指定されたタグはタグクラウドに表示されなくなります。
例えば、TiddlyWiki の標準タグを表示させたくない場合は、以下のタグを指定するといいでしょう。
- excludeLists
- excludeSearch
- systemConfig
表示したいタグを指定する
表示したいタグを指定するには、二つの方法があります。
1) 表示したいタグを半角空白や改行で区切って並べた tiddler を作成し、そのタイトルを指定する方法
<<tagCloud +TiddlerName>>
2) 表示したいタグにさらにタグを付けて絞り込む方法
<<tagCloud =tagvalue>>
例えば、自分が追加する記事には tag1 か tag2 のいずれかを指定するタグ付けのルールがある場合、タイトル tag1 とタイトル tag2 の tiddler を作成し、それぞれのタグに mytag を設定しておけば、次のように記述すると tag1 と tag2 が表示されます。
<<tagCloud =mytag>>